はじめてのSplunk ― 概要から応用までを体系的に学ぶ

2-5 Splunkを構成するサーバーとそれぞれの役割

2-1では、Splunkの基本サーバーとして Search Head・Indexer・Forwarderの3つを紹介しました。この節ではそれらをあらためて整理したうえで、 Forwarderの種類や、Splunk環境そのものを管理・運用するためのサーバー群まで踏み込んで解説します。 規模の大きな環境ほど、役割ごとにサーバーが分かれていきます。

1. 基本サーバー(SH/IDX/Forwarder)

まずは、データの取り込みから検索までの流れを直接担う3つの基本サーバーです。 それぞれが分担して動くことで、大量のデータを効率よく扱えるようになっています。

サーバー 主な役割
Search Head(SH) ユーザーの検索を受け付け、各Indexerへ検索を分散し、結果を集約して画面に表示する
Indexer(IDX) 取り込んだデータをインデックスに保管し、検索を実際に実行する
Forwarder データ発生元のサーバーに導入し、ログを収集してIndexerへ転送する

2. Forwarderの種類

Forwarderには、大きく分けて2つの種類があります。 用途や必要な処理に応じて使い分けます。

Universal Forwarder(UF)

Universal Forwarderは、データ転送専用の 軽量なエージェントです。データ発生元のサーバーに常駐し、ログを収集してIndexerへ送ることに特化しています。 動作が軽く、監視対象のサーバーへの負荷が小さいため、多数のサーバーからログを集める用途で 広く使われます。

Heavy Forwarder(HF)

Heavy Forwarderは、転送だけでなくデータのパース(解析・加工)まで行えるForwarderです。転送前にデータをイベントに区切ったり、 不要なデータを除外・振り分けたりといった処理ができます。 その分だけ動作は重くなるため、こうした前処理が必要な場面で使われます。

迷ったらまず軽量なUniversal Forwarder、 転送前にデータを加工・振り分けしたい場合にHeavy Forwarder、と覚えておくと 整理しやすいでしょう。

3. Splunkを管理するためのサーバー

環境の規模が大きくなると、基本サーバーに加えて、Splunk環境そのものを 管理・運用するためのサーバーが登場します。いずれもSplunkの運用を 支える役割を持ちます。代表的なものを整理します。

サーバー 役割
Monitoring Console(MC) Splunk環境全体の稼働状況やパフォーマンスを監視する
Cluster Manager(CM) Indexerクラスタを管理し、データの複製や整合性を統括する
License Manager(LM) ライセンス(取り込み量など)を一元的に管理する
Deployer Search Headクラスタへ、設定やAppを配布する
Deployment Server 多数のForwarderなどへ、設定やAppを一括配布する
Agent Management Forwarderなどのエージェントを管理・制御する

これらの管理系サーバーは、小規模な環境では1台のサーバーに役割を兼務させることもあります。 「どんな役割が必要になるか」を知っておくことが、構成を理解する第一歩です。 具体的な構成パターンは2-7 一般的なSplunkの導入構成で扱います。

4. まとめ

  • 基本サーバーはSearch Head(検索)・Indexer(保管と検索実行)・Forwarder(収集と転送)
  • Universal Forwarderは軽量な転送専用、Heavy Forwarderはパース(加工)まで行える
  • 管理系サーバーにはMC・CM・LM・Deployer・Deployment Server・Agent Managementなどがある
  • 規模に応じて役割ごとにサーバーが分かれ、小規模なら兼務させることもある